第3章

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そもそも彼はただ道を訪ねたくてここまで来たのだ、必要な情報さえ手に入ればここに長居する必要も、彼らの行為の邪魔するつもりも無い。 故に、少年達にとっての最善の選択とは知っているいないに関わらず素直に彼の質問に応えるべきだった。 そうすれば彼は返答の内容がどうであれ、お礼の言葉と、もしかすれば交尾の邪魔をして悪かった、という謝罪すら残していったかも知れない。 だが、全身からオレンジジュースの香りを漂わせる少年は自分達にとっては最悪の、逆に少女にとっては最良の選択をしてしまった。
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