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腕を軽く一振り、拳も握らず、腰も入れていない、ただ虫を払う様な動作だけで7人全てが吹き飛んだ。
漫画のヤラれ役のような見事な吹っ飛びっぷりを見せ付けられた他の仲間は、捨て台詞を残す余裕もなく蜘蛛の子を散らすように逃げていった。
「ったく、知らねぇなら最初からそう言いやがれ」
フン、と鼻を鳴らしその場を立ち去ろうとする銀月だったが、この場に一人残っている事を思い出す。
「おい、そこのオマエ、天柳たん――」
「あの!! 助けてくれてありがとうございます!! いや、ホントにあなたが来てくれなかったらどうなっていたことか」
いつの間にか、今しがた襲われていた少女が目の前に立っていた。
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