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現在の時間は午前九時。
普通の学生サラリーマンなら各々学校や職場にいるはずの時間だが、探偵という職業の性質上こんな時間まで惰眠を貪る事が可能なのだ。
「おはようございます所長、今コーヒー淹れますね」
「あっ、あたしもー」
「はいはい、千里さんはミルクティーで良かったですか?」
「あ、……はい。……お願いします」
パソコンのモニターに隠れてしまっているのは千里眼を持つ、三千千里。その体格には不釣り合いなゴツイヘッドホンがトレードマークの小柄な少女だ
璃亜がそれぞれの飲み物を用意しに、キッチンに向かう。
「よしあんた、ちょっと特訓に付き合いなさい」
そういう氷柱の両手には彼女と、そして彼自身の携帯ゲーム機が握られている。
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