本編

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 ◆◆◆ 「ねぇ、聞きたいことあるんだけど」 「なんだい?」 「あなたがここに来る前、私は窓に見える人影があなたに見えたのだけど」 「何を言ってるんだい? この城は昔から廃墟だっただろう?」 「中に入ったことはないよね」 「まぁ、どちらにせよこんなちっぽけな古城に人なんか住んでいないさ。さ、早く壊してしまおう」 「……そうね」  恋心は時として人を何倍にも焚き付ける。それが、どの道に向いていようとも。   メリッサは、残りの記号を書き終え、小さな火種を落とした。  そういえば、どうして魔法が城から放たれたのだろう。 --謀想渦巻く、隠者の城で邂逅を
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