crossing

9/30
24人が本棚に入れています
本棚に追加
/180ページ
なんで?どうして?怒ってるの?私、やっぱり謝るべきだったのー…? 無言のまま。私の家に着いて。 「あの、送ってくれてありがとう」 声がちょっと。震えてるのが分かる。 「洸…」 「え?」 「…洸って呼べ」 清水君がずっと、下を向いていたのに。顔をあげた。やっと、清水君と目が合った。 でもー…。いつになく、真剣な表情の清水君に驚く。 「…え?こ、う?」 「決定な、じゃあな」 それだけ言うと、さっさと帰っていった清水君。 「…?」 なに?結局、清水君のことを名前で呼べばいいの?強制的っぽかったし。 「洸…」 なんか。新鮮。明日から、洸って呼ばなきゃだめなんだろうな。もう、清水君の考えてること。…本当にわからない。
/180ページ

最初のコメントを投稿しよう!