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…――
カチャっ……。
「お、相見」
「……?」
「唐木が昇降口で待ってるってさ」
「…分かった。ありがとう」
更衣室に入ると、
丁度出て行く部員に伝言を受け取った。
唐木と一緒に部活を終えるのが気まずくて、
一番最後まで残って泳いでいたのだが、
そんな俺の気持ちを汲み取って
アイツは更衣室から出て待ってくれているのだろう。
(色々、気ぃ回し過ぎだよな……アイツも…)
ポタポタと、髪から滴り落ちる水滴をタオルで拭きながら、
誰もいない更衣室で小さく息を吐いた…。
着替えて昇降口へと向かうと、
下駄箱の端で背中を預けてケータイを弄っている唐木の姿が見えた。
一度小さく深呼吸をしてから近付く…。
「あの、相見クン…!」
「!……、?」
突然背後から名前を呼ばれて振り向くと、
知らない女子が俺を見上げていた。
まったく知らない顔だ。
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