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近未来、地球から遥か遠くの惑星で未知の生命体が発見された。
手足の形こそヒトにそっくりであったが、全体的にずんぐりとしていて皮膚は白く粘液で覆われていた。
彼らは文字を持たず、辛うじて言語のようなものを通じてコミュニケーションを取っているようであった。
それも体系だったものではなく、個体群によって型式の異なるものを使っていたようだ。(当時彼らとのコンタクトが非常に困難であったことは言うまでもない)
しかしこの星においては彼らが最も「利口」であったため、地球から移住してきた人々は彼らに労役を課した。
まず人々は、この星の彼ら以外の生物を改良して家畜とした。
次に彼らにそれを養い日々の糧としつつ、定期的に人々への貢納をさせることを誓わせた。
これによって彼らは瞬く間に増え肥えていった。
そして人々は彼らに最後の調整を施した。
彼らの間に「身分」を創るのである。
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