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「あれー?ここのはずなんだけどな…」
不審者の正体はヒーローに憧れてやまない青年、そしてこの物語の主人公である二階堂 ダイチ。
「…どう見ても喫茶店なんだけど…」
「とりあえず覗いてみようかな…」
カランカラン♪
喫茶店特有の鐘の音が鳴る。
「…すいませ~ん…」
ドアの先には明らかに喫茶店のカウンター。
そしてカウンター席にはやたら目付きの悪い、どう見てもヤンキーな人がイスに座ってこっちを睨んでいる。
「あの~…ヒーロー協会ってこちらであってますかね?」
おっかなびっくりそのヤンキーに尋ねてみる。
するとそのヤンキーは突然大声で叫び出した。
「オイ!客来てんぞ!なにしてんだよハルカ!」
すると奥から可愛らしい声で「ちょっと!おっきい声出さないでよー!」と、パタパタと小走りで店員らしき女性が現れた。
「テメーが早く来ねーのがわりぃんだろうが!」
ヤンキーが不機嫌そうに反論する。
「あ、お客さん?お好きな席へどうぞー♪」
「あっと…客ってゆーか…求人見て来たんですけど…」
「え!ウソ!ヒーロー協会に入りたい人?」
「あ、はい。ここってヒーロー協会…なんですかね?」
「そうそう!喫茶店でもあるけどね!待ってて!今マスター呼んでくるから!キョウヤくん相手しててね♪」
「は?ふざけんなよ!なんでオレなんだよ!」
「…………。」
「…突っ立ってねーで座れば?」
「あ、はい。失礼します。」
なんか怖いこの人。
絶対ヤンキーだ。
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