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話は10年前までさかのぼる。
ある日突然、小さな島国日本に異星から訪れた異形の生命体は非常に丁寧な言葉で「日本征服」を宣言した。
彼らは「悪の秘密結社」を立ち上げ悪さを開始した。
さながら日曜朝からやっている戦隊ヒーロー物…そんな感じだった。
それに真っ先に対応したのが、趣味でヒーロー研究をしていた科学者と、その趣味に乗っていた戦隊ヒーロー(仮)。
警察や自衛隊はどこかの映画会社の撮影だと思い込み、まともに相手をしなかった為だ。
たかが大学生のサークルで集まった戦隊ヒーローは、科学者が作り上げた特殊スーツを纏い怪人達と戦いを繰り広げた。
その様子を面白がったテレビ局がテレビ中継したのがまさかの大ヒット。
たちまち視聴率はうなぎ登り。
作り物ではない本物の怪人と、演技ではない本物の戦闘シーンは民衆の娯楽には最適だった。
何より科学者が開発した特殊スーツの性能が高すぎて、怪人達の攻撃はほとんど通用せず、ヒーローが負けるようなことはなかった為、子供たちも安心して見れていた。
その民間の戦隊ヒーローは一気に人気者になり、企業はこぞってグッズを開発。
テレビ局は特集を組み、彼らはたちまち時の人となった。
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