ヒーロー黄金時代

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日本中が動揺するの中、ヒーロー協会は大混乱だった。 「死ぬなんて聞いてない!」 「あんなのと戦うなんて冗談じゃない!」 多くのヒーローがヒーローを辞め、協会を抜けようとしていた。 中には「悪を野放しにはできない」と残るヒーローもいたが、この日だけで100人以上所属していたヒーローの9割が辞職。 8年続いたヒーロー黄金時代はあっけなく終わりを迎えた。 そしてヒーロー惨殺の放送事故から数時間後、テレビ局がジャックされ、画面には何かのエンブレムの様なマークが全面に映る。 そしてノイズが入ったような低い音声が流れる。 「ヒーロー黄金時代は今日を持って終わりを迎える。我々はジャスティスファイブを殲滅した組織…秘密結社ボードレール。」 その組織は「ボードレール」と名乗り、ヒーロー協会の壊滅と、あらゆる犯罪者の殲滅を目標に掲げ、自分たちを『必要悪』と呼び、日本の司法機関とヒーロー協会にケンカを売った。 ボードレールを名乗る組織は最後にこう言った。 「今後ヒーロー協会に与する者は徹底的に殲滅し、これを蹂躙する。」 これによりヒーロー協会に提携していた各企業も次々と撤退。 同時に失態を晒したヒーロー協会に国は援助を打ち切った。 …実際は切り捨てたと言った方が近い。 それでも残ったヒーロー達はジャスティスファイブの仇打ちだと敵の本拠地に次々乗り込むも、帰ってきたヒーローは…誰1人いなかった。 ヒーロー協会が弱体化する一方、秘密結社ボードレールは日本各地の悪の組織を次々と吸収。 ついには日本唯一にして最大の悪の組織として君臨した。
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