第5章「脇役はテンプレに巻き込まれやすい案件についての報告」

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現在の状況を言うと、シュヴァルツブルク王国内の主要街道を馬でシュヴァルツブルクの王都へと向かっているところ。 理由? 王都にある聖エルベ魔法総合学院へ姫様共々皆んなで留学するからだ。 聖エルベ魔法総合学院は中央大陸一の魔法学校で、魔国や聖国からも沢山の生徒が在学している。 もちろん帝国からも。 基本的に母国で優秀と認められた者が国の推薦状を貰い、 聖エルベ魔法総合学院の入学試験を受けて合格すれば入学すると言う形。 シャノンの様な国賓などは優秀である事が条件だが試験を受け無くても入学出来る。 コレ絶対勇者(笑)が悪用して入学するだろ……。 後国の推薦状でも一番等級の高い推薦状を受けた者も試験が免除される。 ただコレは勉強も、魔法も国中の同学年の学生の中で相当上位にいないとキツイけどね。 因みにこの推薦状を貰うと学費は特待生として国が払ってくれる。魔国と聖国ではね。 他にも貧民や難民などの最下層階級でも才能さえあれば国から助成金が出て、こう言う優秀な学校に通えると言う制度も存在していて毎年国が最下層階級の子供達の魔力検査を実施している。 それで、その肝心のお姫様は私の後ろで馬に揺られながら爆睡中。 よく落ち無いんだよ全く。 「そもそも、国境から次のロシュフォールまで馬車で行けばいいんだ。姫様なんだから、護衛隊の身にもなって欲しいんだが」 魔国の国営鉄道ラウスブルク本線は国境の街フュッセンまで魔国側は全線開通したんだけど、フュッセンから先の区間、つまり王国側が開通していない。 王国側の路線は魔国との交易都市である、北部のロシュフォールまでしか出来て無く、フュッセン、ロシュフォール間約50kmが現在順次着工中。
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