6448人が本棚に入れています
本棚に追加
/404ページ
要はこういうことらしい。
稲葉に呼び出され行くと、「付き合ってくれないかな? 好きなんだ……」と言われ、
買い物が好きだから、週末付き合ってって言われたと勘違いして受け取る。
週末はお嬢様とデートの予定だから、「ごめん。◯◯(お嬢様の名前。もう忘れた)に付き合うんだ」って言う。
「そっか……それじゃ私帰るね……」って稲葉は走っていった。
絶対泣いてるよ。これ。
「一緒に帰りたかったんだけど、先に走って帰っちゃったんだよね。なんでだろ? “そんな事”より、一緒に帰ろ?」
…………。
「わ、私。用事思い出したから君は一人で帰りなよ」
結果はわかってたけど、こりゃヤバいかも。
っとその前に。
「えー。一緒に帰ろうよー。って悠榎!?」
「お前マジでいい加減にしろよ」
え? 何してるかって?
ヤダなぁ。奴の胸倉を掴んでるだけですよ?
「私が巻き込まれて、傷つくのはまぁいい。お前の恋愛にも口出ししない。関係ないからな。稲葉の事もそれが人生。青春だ。ただその稲葉の精一杯の勇気振り絞った、努力を"そんな事"だと? テメェ今度と言う今度は……ッ!?」
突如青白い光に包まれる。
奴を離し、周りを見回す。
青白い光は円形を描き、幾何学模様や見たことの無い文字を浮かび上がらせる。
……マジでこういう事までやってのけちゃうのか。コイツって。
最初のコメントを投稿しよう!