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これって言わずもがな魔法陣だよなぁ。
つまりコイツはまことに遺憾ながら勇者って事だよね。
陳腐な小説とかによると。
……待てよ?
ラノベとかで脇役が巻き込まれるのとかもあるよね。
つまりこのままいくと私までヤバい!?
逃げよう。これ以上巻き込まれたくない。
「ちょっと、何コレ!?」
今命名したけど、勇者(笑)も驚いてる。
ってか私冷静過ぎる気がする。
「長谷倉。君は異世界に勇者として、召喚されようとしているみたいだ。向こうでも頑張るんだよ。じゃ私はこれで」
と出来るだけ張り付けた笑いを浮かべ、踵を返す。
「ちょっと待って!! 何それわかんない!? 悠榎待って!!(ガシッ)」
「離せ俗物!! 私は関係ない!! お前が異世界に呼ばれたんだよ!!」
脚を掴まれ、必死に蹴落とすが奴は離さない。
ってこれ状況、危機的にヤバくない!?
「……悠榎は僕の親友だから、勿論一緒に来てくれるよね!! 悠榎!! 異世界でも一緒だよ!!」
「死に晒せぇぇぇぇぇっ!!!」
奴の改心のドヤ顔と共に、魔法陣は強く光はじめ、私の意識はロールアウトしていった。
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