第8章「真昼の決闘」

2/37
6449人が本棚に入れています
本棚に追加
/404ページ
ーーー ーーー ーーー ーーー 取り敢えず授業開始前に第二闘技場について何時ものメンバーで話を始める。 シャノンは勇者(笑)に必死に口説かれていて苦労している。 「なぁ。フラン。アイツ如何にかして来いって」 「マスターが行けばいいだろう」 「そうそう。幼なじみの危機は幼なじみが救わないとねぇ」 いやまぁそうなんだけどさ、だってアレに関わりたく無いじゃん? 「ハァ……」 フランとハイデマリーの早く救出して来いと言わんばかりの視線に、溜め息をついて、勇者(笑)の方へ近付いて行く。 「シャノン」 「あ、ハル」 おい。そんな救出隊が来たみたいな希望に満ち溢れた顔するなよ。面白過ぎて吹くだろうが。 「ハル?」 あ、ヤベ。 「シャノン。この方は?」 「あ、えーっと、帝国の勇者様だって」 「そうか。コレはコレはウチの幼なじみがお世話になりました。申し遅れました。シャルル・エーリヒ・フォン・レーダーと申します」 取り敢えずゴマかすのに自己紹介して軽く会釈する。ホントは顔面一発ブン殴りたいけど。 「あ、うんよろしく」 うわ露骨に嫌な顔された。 コイツの性質上女にはこんな顔しないから、私を男だと本能で、見破ったというのか!? バカな!? この初対面でマトモに男として見られたことの無いこの顔と声で!? あ、そうか、私男子の制服着てるからだ。 ……冷静になったら、自意識過剰過ぎて自分の行動が恥ずかしくて死にそうなんだけど……。
/404ページ

最初のコメントを投稿しよう!