第8章「真昼の決闘」

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まぁ子供の頃から魔族や獣人は野蛮で低俗な人の皮を被った獣だと教わって来た人が、差別的思想にならない方がおかしい。 実に憐れだと思う。 そりゃ人類皆平等などと言うつもりはないが、前時代的で独善的な考えしか出来ず、大局的な物の見方が出来ないと言うのはやはり、憐れみを覚える。 まぁコレは魔国側から見るからの意見であって、彼らには彼らなりの理由があるのかも知れないが。 取り敢えずわかってるのは、あの勇者(笑)とクソ皇女は理由は無しに魔国側を毛嫌いしてるのは確かだな。うん。 「まぁ馬鹿だから、気付かないだろ」 「えらく楽観的だね。気持ちはわかるけどさ」 だって勇者(笑)はどうしようもない馬鹿なんだもの。 「でもわかった時どうなるかは逆に気にならないか?」 「そだねー。どうするんだろう? 自分が惚れた相手はラスボスの娘だし」 「ラスボスって言葉久々に聞いたなぁ」 まぁ三笠はオタクだったしなー。 「さっきから聞いてるとレーダー君と三笠さんの会話がわかんない」 「バーガンデール。世の中気にしない方が良いこともあるんだよ」 「そうだよ。エマちゃん。気にしない気にしない」 そうそう。気にするの良くない。だってこの世界の話じゃないんだから。
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