第8章「真昼の決闘」

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「取り敢えず、マルクとホントに模擬戦を仕掛けるか如何かだ」 「今日。模擬戦なんて無かったやろ?」 「無かったハズよ」 「無かったと思います」 皆一様に模擬戦があったかを否定。 「だが奴の事だ。無理矢理ねじ込んでくるぞ」 「なんか凄く我が儘なんだねあの勇者さん……」 バーガンデール。お前の認識は間違ってないぞ。往々にして正解だ。 「カヤさんやシャーリーさん達は、絶対うんとは言わないだろうから、赤シャツ辺りに勇者だとかで強権発動させて無理矢理ねじ込むさ」 この赤シャツと言うのは当校の教頭であり、シュヴァルツブルク魔法省からの出向して来ている所謂エリート風を吹かせている、能無しだ。 実際は大学に相当する、国立魔法院を首席で卒業し、魔法省へ鳴り物入りで入って居るのだからエリートである事には間違いない。 ただ、世の中自分程頭の良い人間はいないと思っている節があり、嫌味ったらしくて、無駄にプライドの高い世間知らずだ。 赤シャツと言うのは普段からスーツの下に赤シャツを着ているから取られたあだ名で、皮肉を込めて赤シャツと呼ばれている。 夏目漱石の坊っちゃんか。 「赤シャツって夏目漱石じゃん」 おい三笠。実際に言ってどうする。 ってかお前坊っちゃん読んだ事あるのか。
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