第3章「過去に戻った脇役が先代魔王等に会った案件の報告」

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--- --- --- --- -リーゼシア連邦王国フランドル州州都ラウスブルク- 「若。こんなところにおられましたか」 一人の壮年の軍人が木陰を覗き込む。 「ヘルト大尉。いやぁ、いい木陰を見つけちゃって」 「クリスティーネ閣下に叱られますよ」 「勉強。勉強ねぇ。勉強も大事だけど銃を撃ったりしてる方がいいかな」 元々勉強は嫌いじゃないけど、得意って訳じゃない。 まぁ今じゃ知識の能力があるから勉強をサボってもどうにかなる。 まぁ頭は使わなきゃダメになるから、勉強は大切だけどね。 「これは古代魔術の魔導書ですか? 古代言語を解読した術者は我が魔国でも十数人程度ですよ? 若は勉強が嫌いなのか好きなのかわかりませんな」 「これ古代文字の本だけど内容は恋愛小説だよ。勿論古代の恋愛小説だけど」 肩をくすめ呆れる、私付きの武官であるヘルト大尉に、 私は小説をヒラヒラとさせる。 私がこの世界に来て10年がたった。 まぁ人格が戻ってからは2年だけどね。 後7年弱で魔国を勇者と帝国を圧倒出来る様にしなきゃね。 勿論こちらから戦争はしかけない。 ただ攻め込まれないだけにする。
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