4#シマウマの子を助けた長い首

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 「リーダー、喰っていいかな?」  仲間のライオンの呼び掛けにオガリは深く深呼吸すると、満面の不気味な笑みを浮かべて叫んだ。  「いいともーーーっ!」  ザッ!  リーダーライオンのオガリはそう言うと、鋭い前肢の爪を、ブルブルうずくまる赤ん坊シマウマの尻へ想いっきり降り下ろそうとした、  その時・・・  ばあーーっ!  ドガッ!  「ぎゃああああああーーーっ!」  リーダーライオンは断末魔のような悲鳴をあげた。  自らの前肢の爪が顔にグッサリと刺さり、忽ち真っ赤な流血が流れ出した。  「リーダー!大丈夫ですか・・・うわーーーっ!」    ぶうんっ!  ばしっ!  ぶうんっ!  ばしっ!  ぶうんっ!  ばしっ!  ぶうんっ!  ばしっ!  ぶうんっ!  ばしっ!  ぶうんっ!  ばしっ!  「き・・・き・・・」  「キリンだぁーーーー!!」  ライオンの群れへ突如乱入してきたキリンは、長い首と長い脚を振りかざして、ぶんぶんぶんぶん!と赤ん坊シマウマに群がる狡猾なライオン達をあれよあれよと蹴散らしていった。  ぶうんっ!  ばしっ!  ぶうんっ!  ばしっ!  ぶうんっ!  ばしっ!  ぶうんっ!  ばしっ!  どがががっ!  「くそーっ!覚えてろ!暴力キリンめ!」    ライオンの群れは、顔中を血塗れのリーダーライオンを庇って、一目散にその場を逃げ去っていった。  「・・・ん・・・」  その時、  赤ん坊シマウマの目は遂に開いた。  ぱあああっ・・・  赤ん坊シマウマの目に始めて写し出されたのは、朝焼けを仰ぐように草原に突っ立った長い首と長い脚を持つ、巨大なシルエットだった。    「シマウマの坊や、大丈夫?」  キリンは長い首を曲げてすっ・・・と顔を赤ん坊シマウマの側へやった。  「ま・・・ま・・・ママ!」  「へ?ママ?」
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