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ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド!!
一頭の丸々肥えたシマウマが、後方を振り向き振り向き金切り声をあげながら、大草原を疾走したいた。
「がおおおおおお!!喰ってやる!俺はだいぶ前から腹が減ってるんでね!」
そのシマウマは、すぐ後ろに迫り来る厳ついライオンにしつこく追いかけられていたのだ。
肥えたシマウマ・・・それは、お腹に今にも産まれそうな赤ん坊を宿した、母シマウマだった。
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド!!
・・・悔しいわ・・・!!
・・・何であたしたちのテリトリーに、獰猛な敵のライオンが攻めてくるの・・・!
・・・坊や、待っててね・・・!!
・・・直ぐに安全なとこに逃げ隠れて、 あなたを・・・!!あなたを・・・!!
シマウマ達のテリトリーだったこの地帯も、獰猛なライオン達の攻勢で強奪されてしまった。
仲間達は皆、身を案じて他のテリトリーを探しに『死出の旅』に出掛けていった。
しかし、弱い立場のシマウマ達は逃げ切れずにどんどんと、ライオン達の牙の犠牲になっていった。
そして、身重な母シマウマもまた・・・
・・・あいつも、こいつも、みんなあいつらに殺された・・・!!
・・・殺されるもんか・・・!!
・・・我が子を宿すまでは・・・!!
ガブッ!!
「・・・!!」
母シマウマはうっかりしていた。
前を陣取っていたライオンに通せんぼされたとたん、別のライオンに背中を噛みつかれたのだ。
「ぎゃあああああああああああああああああああああああああ!!」
母シマウマは悲鳴をあげた。
・・・腹だけは・・・!!
・・・腹だけは・・・!!
・・・坊やのいる腹だけは・・・!!
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