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つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!
「痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!」
赤ん坊シマウマはたまらなくなってヨロヨロと立ち上がった。
シマウマ本来の潜在的本能が沸き立ち、覚束ない脚取りで隠れていた窪地から得体の知れない『敵』の攻撃から逃げ出した。
赤ん坊シマウマの瞳孔は、まだ開いてなかった。
闇から襲いかかる激しい傷みから、大泣きしながら必死に逃げた。
「痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!」
つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!つん!
どがっ!どがっ!どがっ!どがっ!
ばさっ!
ばさっ!
ばさっ!
ばさっ!
「へっへっへっへっへっへっへっへっへ!!」
「そこのハイエナども!ヘラヘラしやがって・・・何をしやがる!しっ!しっ!」
「へっへっへっへっへっへ!このシマウマのガキは、今さっきから狙ってた俺らの獲物だぜ・・・へっへっへっへっ!横取りするなよ・・・へっへっへ!」
「お前ら・・・ヘラヘラ気持ち悪いんだよ!あっち行け!しっしっ!」
「あ?つるっパゲ鳥がなに?へっへっへ・・・」
「はあ?やる気か?」
「かかってきな。へっへっへっへっへっへっ!」
「やろのぉ!」
ばさばさばさばさはさばさばさばさばさはさばさばさばさばさはさばさばさばさばさはさ!
どかどかどかどかどかどかどかどかどかどかどかどかどかどかどかどかどかどかどかどかどか!
赤ん坊シマウマは、乱入してきたハイエナ達とハゲワシ達が喧嘩を始めた隙に、ヨタヨタとその場から逃げていった。
「ママーーー!ママーーー!どこなのぉーーー!助けてよぉーーー!」
シマウマの赤ん坊は、泣きわめきながらまだ目が開かない暗闇の中を、・・・もう存命ではなくなった・・・まだ見ぬ母馬を探してさまよった。
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