ストーカー!?

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夕方5時 美桜は、重い足取りで会社を出る。 携帯を開くと、母からメールが入っていた。 = 菜津と葉瑠に会いたくなっちゃったから、拉致させてもらったわ~! 日曜日に、迎えに来てね! = 自分の母親ながら、思い立ったら、すぐ動く行動力に、尊敬すら感じる… 美桜「まったく、勝手なんだから…」 そうだ。勝手なんだ、みんな。 プロジェクトチームに入る話だって、勝手に突然… 美桜「はぁ~」 美桜は溜め息をつきながら、バスに乗った。 バスの中では、電工掲示板がニュースの文字を流している。 明日から明後日にかけて、今年最大の大型台風… バスからの風景を見ていると、そんな感じはどこにも感じられない。 そして、どこかほっとしている自分に気付く。 そっか、今日は急いでお迎えに行かなくていいんだ。 部長の話も考えたいし、菜津と葉瑠もいないし、明日休みだし、久々に一人で呑みに行っちゃおうっかな。 そう思うと、急にワクワクしてきて、顔がほころぶ。 バス停に着くと、美桜はガッツポーズをしたくなった。 よしっ! 今日は、大輝もいない! 邪魔者なしで、一人で悠々自適よ~! 美桜は、そのまま、近くのバーに入った。 洒落てはないけど、カウンターがあり、足の長いテーブルに椅子がいくつか置いてある。 奥の方では、ダーツを楽しむ若者たちの笑い声が聞こえいる。 美桜は、カウンター前に腰掛けた。 「いらっしゃいませ♪おねーさん」 美桜「!?」 その声に、美桜は驚き、声の主を見る。 大輝「菜津ちゃんと、葉瑠くんは?」 バーテンダーの格好をして、髪を整えた大輝は、にっこりと微笑んだ。 .
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