1 青山課長の夜の研修 

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≪side 青山≫ 「下着をおろして、両手をデスクに付けろ」 静かな夜のオフィス。 「え・・・」 困惑した彼女の顔が、月光に照らされる。 茶色いプラスチックフレームの眼鏡。 彼女のレンズには、俺の銀縁の眼鏡が反射していた。 「聴こえなかったのか?背中を俺に向けて、言われた通りにやるんだ」 怯える彼女を、可哀想だと思いつつ。 『わたしにも研修、お願いできますか』 彼女のこの一言で、スイッチの入った自分を止められないでいた。 『青山課長の、時間外研修』 そんな下らない噂を、彼女が信じていたとは。 『課長ぉ。わたしにも夜の研修して下さぁい』 そう言いながら腕を絡ませ、強調するように胸を押しつけてくる女子社員達。 何故そんな噂が広まったのか。 『君がそんなに仕事熱心だとは思わなかった。今夜いいか』 そう言うと、何を期待してか嬉々とやってくる。 『ああん、もう無理ぃ』 『まだだ。君が誘ったんだろう』 山の様な書類を、PCに打ち込ませてあしらう。 噂を鵜呑みにする彼女たちには、侮蔑の視線と辛らつな言葉を。
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