1章 いつもの火曜日(Side光)

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***** 「……で、何があったの」 熱を吐き出した余韻で湿り気の残るシーツにくるまり、うつ伏せのまま、雅人がこちらに顔を向けた。 「ん。たいしたことじゃないよ」 そのつもりもないのに、言葉にくっついて出たため息。 「……礼二さん?」 「あぁ。いつものことだろ?」 苦笑まじりに言えば、雅人がその美しい眉根を寄せた。 「また連絡が取れないの?」 「まぁな。って言っても、まだ5日だけど」 「着信やメールは残してるんだよね?5日も本命を放っておくなんてどうかしてるよ」 「今さら……。本命かどうかなんて、わからないよ」 それに、電話もメールも、3日目であきらめている。礼二からの連絡が途切れることに、俺も慣れてきているのかもしれない。
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