春が訪れた

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急にドアが大きく開け放たれ、女を抱えた男が現れた。 大きく開かれた女の股に男のそれがハマっているのがモニターでも確認出来てしまった。 「……あっ……」 『ん?どうした……あーあ。こいつら出禁にしたいよな』 私の声に反応するように、副支配人はモニターをみていた。 どうしよう。 二人の事情は私が今まで聞いていたソレとはかなり違う。 『ん?どうした新人』 「いえ……なんでもないです」 うん、言えない。 二人の行為をみて身体が熱くなっただなんて。 『もしかして……』 副支配人の声が真横から聞こえて……。 『オマエ……感じちゃったの?』 「!!」 副支配人が私の肩に手を置いた。 「!!……いえ……」 『そんなに真っ赤な顔しちゃって』 耳に吐息が掛る。 副支配人の気配が急に遠のいていく。 ―――ガチャ――― 音に驚き、後ろを振り向けばコントロールルームのドアを施錠した副支配人がニヤっと笑った気がした。
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