その咲きの向こうへ

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 僕は窓から少し後退りして、激しく続く爆発音の中、この場所、つまりこの学校に居る事にも不安を感じて、その場所から逃げ出さなくてはと言う考えに辿り着く。  現在上空に何機の飛行機が飛んでると思う?昔ネットで調べたことがある。  一日の飛行機の数ではなく、この一瞬に飛んでる数。  その数、なんと一万数千機が世界中を飛んでいるらしい。  あくまで世界中の今飛んでいる飛行中の機数ではあるが、その中の一つが日本上空に居て、ここに落ちてこないと言う保障は何処にも無いので、まずはいち早く地下に逃げ込まなくてはならないと思った。  飛行機の雨が降る。  その考えから、電車は自動ブレーキシステムで無人でも勝手に止まるので、地下鉄の駅に向かうのを優先させた方が良いと言うのはすぐに判断できる。  廊下の消防用非常ベルの赤いランプが灯っているのが目に入り、まだ通電してる事は確認できたから、地上の事故の損害で地下に有毒なガスが発生していない限り、地下に居る方が絶対に安全だ。  まずは暴走している車両が完全に止まるまで校舎内に待機。  これにはそんなに時間はかからないだろう。  問題は電車ではなく車の停止の為の事故によってどれだけ道が塞がれるかだ。  今走っている車の台数なんて想像もつかない。  それが全て同時に事故を起こすのだ。
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