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「嘩蓮の家どこ?」
「あの先に見えるマンション」
「へぇー、偶然だな、俺もあのマンション」
昨日止まってた引っ越しのトラックって
剣くん家のだったのかな
「昨日引っ越して来た?」
「ああ」
「じゃー、隣だね」
「はっ、マジで
なんか益々面白くなってきたな」
私は全然面白くありませんけど
「なぁ嘩蓮、明日から歩きな」
「なんでよ
朝練あるし自転車の方が早く着くもん」
「これ押しながらだと手も繋げないだろ」
手も、繋げない…?
はぁーなんで手を繋ぐ必要があるのよ
「なに驚いてんだよ
付き合ってんだし手ぐらい繋ぐだろ
それ以上の事だってさ」
それ以上の事、手を繋ぐ以上の事?
顔が急に熱くなってきた
「やっぱり面白い反応だな」
「からかわないで!」
「ひとつ屋根の下に住んでんだ
仲良くやろうぜ」
マンションが一緒なだけでしょうが
自転車を置いた剣くんは
私の手を掴むと歩き出した
いつまでもやられっぱなしじゃないんだから
繋がれた手を捻り上げようとした
だけど…
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