第1章

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春風は静かに吹き 柔らかな新芽を愛づ 軽やかに憂いもなく 流れるは雪解け水 時満ちて咲く花々 光浴び楽しからん いざ共に鍬を取りて 耕さん、我らの地を。 木陰なる憩いの場所 青々と茂る枝葉 冷ややかな泉もまた 疲れすら心地よくす 空に目を向けるならば 迫る闇我が手を取り 仕事へとまた誘う 働かん、日が沈むまで。 装いを新たにして 美しき秋の木立 たわわに稔る果実は 形なす甘露のごと 時は来て収穫の日 主の恵みほめ讃えよ いざ共に鎌を取りて 刈り取らん、尽きぬ幸を。 音もなき夜の影に 月の光さやけき冬 凍てつきし世界の中 しじまのみ雪を降らす 星々を振り仰ぎて 胸の内祈る言葉 恩寵にはいざ報わん 与えませ、日々の糧を。
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