決意

4/15
前へ
/35ページ
次へ
「小夜」 耳たぶに、首筋に、鎖骨 虎太郎は荒い息を吐きながら、肌の露出している部分にキスを落とす 「───っ!」 体の産毛が、毛穴が、細胞が─── 皮膚に掛かる熱い吐息や舌先、指に、小夜は全身を震わせた 経験したことのない快感が体を駆け抜ける 虎太郎の腕を掴んでいた指から力が抜け、体を虎太郎に預けた 「───小夜」 もう………我慢出来ない いつでも仮眠できるようにと設置してある、小上がりに敷かれている布団の場所まで小夜を抱きかかえ、身を横たえた 虎太郎の指が、小夜の服の中に滑り込む 「虎…太郎………さ…」 経験はなくとも、虎太郎に何をされているのかぐらいは理解できた そしてそういう関係になりそうだとしても、断るわけにはいかない 小夜は黙って目を閉じ、虎太郎にされるがまま身を任せた
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

56人が本棚に入れています
本棚に追加