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オープニングイベントから解放された一行は、案内された部屋へと入ります。
このホテルは、島での優雅なバカンスを売りにしているだけあり、海岸を目の前にした二階建ての低層造りで、海側に面した半分がスイートルーム仕様。
スイートルームには広いリビングダイニングがあり、欧風システムキッチンも完備している為、長期滞在型のバカンスにも対応できます。
家族用のスイートルームにはベットルームが二つあり、最大六人までが泊まれるようになっていました。
壁型大型テレビやバーカウンターの設備もあり、久留間家一行も大満足です。
裕輔は、さっそくアルコール類のチェックを始めています。
「おっ、スコッチの種類が多くて楽しみだな」
「まあ、貴方ったら。
飲みに来た訳じゃないのよ。
まみちゃんの夏休み思い出旅行なんですからね、それを忘れないで頂戴。
そんなことより……私はちょっと、フロントに戻ってみるわ。
千佳子さんのことを聞いてみなくちゃ」
「分かった。
僕は雅美姫を連れて海岸で遊んでいるよ」
裕輔と沙英子の話を聞いて、雅美は自分の荷物から水着を出しています。
「私はこのバルコニーで海を眺めているわ。
海風がとても気持ち良さそう」
硝子ドアを開けた真理子は、バルコニーに出て椅子に腰掛けました。
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