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全てをこのリゾートアイランドに賭けている神楽にとっては、オープニング前のトラブルは絶対に避けなければならないことでした。
ところが、半年前から神楽宛に、『島の開発を見送らないと天に代わって罰を下す』と言う物騒な文言と黒いウミガメのシルエットマークが付いた脅迫状が届いていたのです。
「ウミガメのサインが付いた脅迫状か……。
そして、その脅迫状通りに爆発物入りの荷物が届いたんだ。
しかも、その荷物を開けたお手伝いが両手に怪我を負っている…… 」
「ええ。
爆発物が殺傷力の低い簡単な物だったらしいけど、可哀想に右手の親指が飛んでしまったんですって! 」
「多分、爆発物は犯人が本気であることを主張する為に送り付けたのだろう。
これで終わりだと油断してはならないな」
裕輔の言葉に、沙英子も不安が増してきました。
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