珍客

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其の夜、盛大なオープニング感謝ディナーパーティーで楽しいひと時を過ごした一行は、部屋へ戻る前に桟橋の近くを散歩していました。 「沙英子、この後は雅美姫と夜行性動物の観察ツアーに行ってくるよ。 君は確かエステの予約をしたんだよね」 「アロママッサージよ。 なんだか今日は疲れちゃったの。 マッサージで疲れを癒して来ようかと思って」 「真理子さんはどうしますか? 」 「私は夜行性動物もマッサージも遠慮しておきますよ。 せっかく海に来たのですから、海音を聞きながらのんびりさせてもらいます。 皆、楽しんで来てちょうだい」 そんな会話をしていると、桟橋に定期便以外の船が着いたようでした。 この島では夜の星空を楽しめるように、過度な照明は使用していません。 桟橋も控えめな外灯がポツンポツンと点いているだけです。 船から降りてきた黒い二つの人影が薄暗い桟橋をこちらに向かって歩いてくるのがやっと見えました。
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