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雅美が小松に駆け寄っている傍らで、早野刑事は裕輔に声を掛けています。
「久留間先生、奇遇ですね。
ご一家でバカンスですか? 」
裕輔はニコニコと笑顔で早野を迎えました。
「やあ、警部さん。
まさか、こんな離れ島で会うとは。
ほんとに奇遇ですね。
ですが、警部さん達はバカンス……ではなさそうですね。
もしかして、ウミガメのシルエットを追って来たのですか? 」
「久留間先生……いやあ、参りましたな」
裕輔が早野とそんな話をしている時に、雅美と小松の話も盛り上がっています。
「ちょっと、雅美ちゃん!
また事件に首を突っ込んで来たの?
小学生は宿題だってあるんでしょ。
駄目だってば、事件にばかり興味持ってちゃ。
今回はまだ誰も殺されていないんだから、雅美ちゃんが興味持つような事件でもないでしょ」
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