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浅羽雅美、小学六年生。
小学校生活最後の夏休み思い出旅行を南の島で。
これを企画したのは雅美本人でも、雅美の両親でもありません。
雅美を溺愛する叔母夫婦、特に叔母の沙英子は小学校最後の夏休みに力を入れていました。
「だって、当たり前じゃない?
まみちゃんの小学校生活最後の夏休みなのよ。
うんと心に残る思い出作りをって考えるのが親の情でしょう?
それなのにお兄さんときたら、一週間も仕事を放り出すなんて考えられないだなんて! 」
「まあまあ…… 」
姪の雅美のこととなると過保護溺愛ぶりを発揮する沙英子を横で宥めているのが、雅美の祖母、沙英子の母親である真理子です。
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