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「刑事さん、私はもう見たくありません。
あとはよろしくお願いします。
私はオーナーに報告しなければなりませんので…… 」
金橋が立ち去ろうとするので、急に刑事顔に戻った小松がそれを制しました。
「金橋さん、勝手に動いてもらっちゃ困りますよ。
貴方は第一発見者なんだ。
発見時の詳しい状況も聞かなくちゃならない。
そこを動かないで! 」
小松は裕輔と雅美に金橋の見張りを目線だけで頼むと、シダの間から出ている足に向かって行きます。
スニーカーを履いている女性は仰向けで森の中に倒れていました。
遊歩道の外灯はフットライトで、誘導の役目で点けられている為に、過度な明るさはありません。
離れて見ていた時は気が付きませんでしたが、近付いてみると女性が倒れている周りは夥しい血痕が飛び散っているのが分かります。
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