終章

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「殺人と云う凶悪犯罪にも、その裏には人間臭い葛藤が隠されていることがあるんですよ。 同じ人間のやることなんでね。 ですが中には……本当に人間のやることか?と、全く理解出来ない犯罪もある。 無差別殺人や快楽殺人の犯人達には、人間らしい葛藤や情を感じることはできません。 やつらに共通しているのは、他人と感情を共鳴できないこと! 自分の感情、自分の欲望にだけ忠実なんですよ。 そこには他人の痛みや苦しみなんて知ったこっちゃない、自分の欲望の為には他人を犠牲にすることに何の躊躇もない、身勝手で利己的、人間として持ってなくちゃならない最低限のものを持ってないやつらなんです。 それを人間性……と言えばいいんでしょうかね? 人間性が欠落している人間を、果たして人間と呼べるのか? 理不尽な殺人鬼に殺められた被害者の無念さを思うと、震えが出る程の怒りに駆られます」
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