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どうだ、と睨み付けてやろうとした瞬間、なぜか背中を打った。
「?!はっ……先輩、て……」
先輩は片手で俺の首をベッドに押さえつけたらしかった。普通に首がしまってる。
先輩の顔はよく見えない。でも怒ってる・・・のか?
無言で首を絞め続ける先輩。だんだん目の焦点が合わなくなってきた。
あれ、これ結構やばくないか?
「大丈夫。殺さないから」
先輩はなだめるように言うと、ゆっくりと手を緩めた。
「ぅ、はぁ……」
深呼吸してー、と先輩の茶化す声が聞こえた。その言葉に従う訳ではないけれど、俺は大きく息を吸う。
ヒヤリ、と冷たい感触。
軽くデジャヴを感じる。
「俺さ、高橋くんのことを『無意味に』は傷つけたくないんだ。ただ、傷ついた時高橋くんがどんな顔をするかは知りたいんだよ」
結構我慢した方だよね?なんていいながら、先輩は俺の足を割ってベッドの上に上がってきた。むき出しの肩に、鋏の刃がぴったりとくっついている。
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