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「マジかよ、洒落になんねぇ……」
痛む手で顔を覆い
「え・・・っ!」
手錠。確かに手錠がかけられていたはずだったのに……さっき暴れたせいか普段の行いが良いからか、完全に外れていた。
これで逃げられる!よな。
自分でもなにか釈然としないものを感じつつ、部屋のドアを開ける。
大丈夫だ、遠いところに逃げて警察に通報すれば……
「ん?」
これって、事情聴取の時に先輩にされたこととか言わなきゃいけないのか?
だが俺には逃げるという選択肢意外、残されていない。幸運の女神に媚を売るとしよう。
「お邪魔しました、先輩」
聞こえるか聞こえないかの声で挨拶をして、俺は走った。
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