小姓希望はオッドアイ

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「…はぁ、はぁ…ここまで来れば…追っ手は来れまい…」 肩で息をしながら額を流れる汗を拭った。 見れば皆同じように肩で息をしながら汗を拭っている。 それもその筈である。 いつ襲われるかも分からぬ状況で、必死に山の中を走り抜けているのだから。 幾ら戦慣れをしている歴戦の将達であったとしても、逃げ戦ほど難しく恐い戦は無い。 ましてや、兵も居ないこの状況では尚更。 皆、辺りを警戒しながら乱れた息を整えていた。 …ただ一人を除いては…。  
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