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佐伯は小さな試験管を胸ポケットへと仕舞い込むと、立ち上がった。
「まぁ、さっきの女がゲートブレイカーで無い事はわかったが、記憶喪失とエイズの件が引っかかる。この唾液から何か分かるかも知れん。調べて貰ってくるわ」
「りょーかーい」と、男はまだ納得できない様子だ。
「ロキ」と、佐伯は男の名を呼んだ。
「あの女を一応マークしておいてくれ。それと、貧乳だぜ、あの女」と言い残し、部屋を後にした。
扉の締まる音の後、静寂に包まれる。
ロキはテーブルに上に置いた一粒の角砂糖に人差し指を突きつけた。
すると、角砂糖はみるみる内に女体へと変形した。
その角砂糖が艶かしくロキを誘惑する。
「貧乳でも構わねぇよ。美乳ならな」と言い、その角砂糖を口へと放り込んだ。
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