ⅩⅡ さよなら

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ⅩⅡ さよなら

壁にもたれて座り込んだまま インターホンを手に取った。 「はい……」 どうせ宅配便か でなきゃ何かのセールスだろう。 それでも僕がインターホンに手を伸ばした理由は たった一つ――。 希望的観測に基づいてのことだった。
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