第1章

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ルイは 簡易的にセッティングされている カウンターテーブルや椅子が置かれている スタジオで ストロボが焚かれる中 カメラマンに爽やかな笑顔を見せていた。 時折切なげな表情を魅せたり 屈託なく笑って魅せたり 真剣な面持ちの表情だったり ルイの表情豊かな華のある雰囲気と 抜群の8等身のスタイルの良さに 見惚れていた。 それは、他の女性スタッフも一緒だった。 目が釘付けになって うっとりしてしまう。 私は18才の時からルイに惹かれていた。 ルイの容姿の良さから目を惹いたのは キッカケだったけど それ以外に、惹き付けられてしょうがないものがあった。 ルイに近づこうと潜在意識がいつも働いているような気がした。 恋を成就させたいという願望ではない とにかく巡り逢わなければいけないんだって 焦るような感じ。 そして、ルイと出逢えたら ホッとして、ずっと側にいたいと思ったんだ。 私はただの彼の専属ヘアメイクで一般人。 ルイは人に注目を浴びて栄光の中で輝いている人。 ルイと私は 相思相愛になっても 周りの環境がきっと許してくれない。 ルイと恋愛したい女性はいっぱいいるし ルイだって、私とは一時的な恋愛を楽しみたいだけかもしれない。 ヨシと別れて、ヨシを傷つけたら 代償として 私がルイに捨てられる時がくるかも。 きっとそんな気がする。
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