21人が本棚に入れています
本棚に追加
「深雪の事はずっと好きだよ」
ルイは なんのためらいもなく
ボソッと言った。
ルイ
好きと言った手前、引けなくなってる?
好き、と 愛してる、は違うから。
これはリップサービスに違いない。
「深雪、『身体で縛られてる愛』って、そんなに きもちーセックスしてんだね」
わっ!!!
なんでそんな事覚えてるの?!
というか聞かないで、ほしい。
ずっとその件に関しては今まで触れていなかったのに。
私は恥ずかしさで
項垂れて顔を手で覆った。
「どうしたの。セクハラトークだった?」
ルイは困った顔しながらも、
爽やかに微笑んだ。
ええ、完全に!!!!
爽やかにしてもセクハラトークには変わりません!
「でもさ、『身体で縛られる愛』って、性欲だけでお互い繋がってるって事でしょ?
深雪はやっぱりエロエロだね」
ちょっ!
「る、ルイさん! いい加減にしてよ!」
私は顔を真っ赤にして、頬を膨らませた。
「ルイさんだって、不倫妻とエロエロしてるでしょ?!」
あ。
言ってしまってから
後悔した。
ルイは眼を少し見開いて「何だよ、それ」と、顔を曇らせた。
そして少し間を置いて、
「エロいのはお互い様か」
と私の失言を否定しなかった。
やっぱり、週刊誌に記載されていたのは
ウソじゃないのかも。
「深雪、映画観る?」
「え、映画?」
「DVDプレイヤーがあるのさ。新作の映画観ようと思って」
ルイは嬉しそうに笑った。
「ルイさん、仮眠取らないの?」
「朝まで時間たっぷりあるし。
ハリウッドのテロリズムがテーマのラブとアクションの映画。注目作。
役作りの勉強にもなるから。
ハリウッドスターは表情とアクションが豊かだからね」
ルイはカバンからDVDプレイヤーを取り出すとDVDをインしてイヤーフォンを耳に装着した。
最初のコメントを投稿しよう!