第1章

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コウは榊博士に呼ばれ、病室のベットに横になっていた。 榊「検査を始めるけど、体調はどうだい?」 コウ「大丈夫です」 榊「それじゃ始めるよ」 コウの体を検査するのは今回で2回目だった。初めはコウとシオンが運ばれ治療したときに検査したが十分な結果は出なかったので本日改めて検査を行うことにした。 検査は20分ほどで終った。 コウ「・・・榊博士結果はどうなんです?」 榊「素晴らしい!実に興味深い!」 フィーナ「あの、榊博士何か分かったんですか?」 榊「なるほど!あぁ、非常に興味深い」 フィーナ(イラッ) フィーナは持っていた画板で榊博士の頭を叩いた。 ガンッ! 榊「痛ッ!」 コウ「ッ!」 フィーナ「人の話を聞いてください」 榊「ん、あぁすまなかったね、つい夢中になって  しまったよ」 コウ「結果はどうなんです?」 榊「初めに言っておくよ。君のオラクル細胞から  現時点ではアラガミ化の進行は確認できなかった。つまり、アラガミ化する可能性はほぼないということ」 コウ「じゃあ、まだ神機使いをやれるってことですか?」 榊「うん。でも100%ではないよ。神機を使用する時間やバースト状態時のオラクル細胞の反応など確認していかないといけないね。でも僕は大丈夫だと思うけど♪」 コウ「そうですか。俺の体は今どんな状態なんですか?」 榊「そうだね、簡単に言えば君の体細胞が理由はまだわからないが突然変異を起こし細胞の核をもう一つ増やして新たなオラクル細胞に適合させたと言えるね」 コウ「核を増やした?」 榊「普通細胞には核が一つあることは知っているよね?でもコウ君の細胞は一つの細胞に二つ核が存在することが分かったんだ。二つの核にはそれぞれの偏食因子に適合している」 フィーナ「だから神機を二つ使えたんですか」 榊「そのとおり!実に興味深い!これは新たな発見・・・・と言いたいけれど今回のケースは奇跡としか言い様がない事例だ。研究するには危険で莫大な犠牲が出るだろう。君みたいな二刀流の神機使いを研究する者がいたら、僕は全力で止めさせるよ。でも世界の中で二刀流の神機使いは君一人だけだ。それは誇っていいことだと思うよ」 コウ「分かりました。ありがとうございます」
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