謎の転校生

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彼は余程嫌だったのか、台詞の場所だけを棒読みして言った。 言いたくないなら言わなきゃいいのに・・・ まぁ彼は其れだけ隠すのが苦手なんだろう。 「だとしても、何の用も無く連れて行ける訳無いでしょ!!」 相手をしてるとどんどん疲れて来る。 私の一番嫌なタイプだ。 半分程苛立ちながら言ったって彼にはまったく効かない。 「だったら生徒会役員に用がある。其れだったらいいだろ?」 月影のしつこさに私はついに折れた。 「余程行きたいみたいね。だったらいいわ、連れてってあげる。ただし、ゲームに貴方がクリアしたらの話しよ。」 月影の場合、こういった事には乗るだろうと思ってあえて条件を出した。 「おっしゃぁ。やってやる!!」 やっぱりね。引っ掛かると思ってたわ。 「ルールは簡単。今から1時間以内、5時12分までに生徒会室を見つけ帰って来ること。よーい始め。」 「えっ!?もう開始かよっ!」 「グズグズしてるとクリア出来ないわよ。」
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