謎の転校生

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教室に入ったって同じことだ。 騒いでる生徒を無視して自分の席に座る。 其れとほぼ同時に前の扉が開いて先生が入ってきた。 名前は西橋 直(にしはし なお)。 見る限り独身の27歳。 優しい人だと私は思う。 「全員もう知ってると思うが、転校生が来た。」 先生が廊下に一声掛けると、男子が一人入って来る。 背は高く、茶色がかった髪はふわふわしている。 顔も整っていて、周りは此れを美男と言う。 「月影 託磨(つきかげ たくま)。皆、仲良くしてくれ。」 彼は一言挨拶をすれば、教室の女子は虜に。 こんなのの何処がいいのかしら。 もわもわと考えていれば、前から月影が近づいて来た。 たった其れだけの事なのに、自然と身構える。 私を見た彼はにやりと笑って隣の空いてる席に座った。
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