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「橘、月影に放課後にでも校内を案内してやってくれ。」
「分かりました。」
先生に言われたら断る事は流石に出来なくて、しぶしぶ承諾する。
授業に入ってく中、月影はじっと私を見ている。
視線を感じ過ぎて集中出来ない。
いい加減苛立ってきた私はキッと睨み付けて聞いてみる。
「さっきから一体何の用があるのよ。言いたい事があるならハッキリ言ってくれないかしら?」
視線を前に戻してノートを写すけど、言葉にはたっぷりと棘を含ませる。
「・・・名前教えてくれよ。」
暫くの沈黙が流れたと思ったら、意味の分からない質問をされた。
はぁっ!?何なの此奴。
頭大丈夫かしら。
一度病院行った方がいいわよ。
頭の中ではつらつらと悪い言葉が並べられていく。
じっと見詰められ続けて彼は本気なのだと悟る。
諦めて現実に向き合う事にした。
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