謎の転校生

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「橘 瀬奈(たちばな せな)よ。」 凄く小さな声でぼそりと呟いたのに対して、月影は其れを意図も簡単に聞き取った。 「宜しくな、瀬奈。」 気安く呼ばないでくれないかしら。 そもそも、 「私は貴方と仲良くする気なんて毛頭ないわ。」 突き放す様に強く言う。 「冷たいなぁ。せっかく隣の席になったから、と思ったんだけどな。」 その言葉は聞こえなかった事にして、今度こそ授業に集中する。 ~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・ 5秒前。4、3、2、1・・・終わった。 6限目終了のチャイムが流れると共に教科書を鞄に突っ込む。 今は寝ている隣の席の人に途中何度も話し掛けられたが、全部同じ対応で無視の連続。 ようやく生徒会室に逃げれるわ。 一安心しようとした時、月影が起きた。
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