弐
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カッと鳴り、再度、振り上げた足。 藤谷は二度はごめん、とばかりに歩を解放する。 「そんなんじゃ、ありませんからっ!」 そう、と藤谷はニッコリ笑う。 「なら、いいさ。ただ、気を付けて。」 「恋は気が付いた時には、手遅れだよ。」 意味が分からない。 分かりたくもない。 それにそんなつもりはサラサラない。 だから、フンッと歩は無視して、さっさと歩き出した。
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