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とにかく、と藤谷は話を切り上げる。
「ドームはあゆに担当してもらう。
植野はあゆの補佐を・・・。」
ですが、と食い下がる歩に藤谷は
話は終わりと言わんばかりに立ち上がる。
「写真集もやりたければ、やればいい。
だが、あゆがいけない時は別の誰かがいく。
それだけだ。」
歩は立ち上がった藤谷に駆け寄る。
「ですから、それは・・・」
藤谷はそんな歩を見下ろし、切り捨てるように言った。
「公私の区別・・・
それがあゆの信条なんだろ?」
歩はギリッと歯を鳴らす。
だが、言葉は続かない。
藤谷はそんな歩を一瞥もせず、会議室から出て行った。
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