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  歩は藤谷と二人、客先へ向かっていた。 今回の顧客は藤谷の留学時代の友人。 彼は貿易会社に勤めていて、ある展示を企画している。 それは販売目的では決して日本に入ってこないような 海外の、その国独特な文化を表す様な物を 展示し、販売する、という・・・。 なんとも、利になりそうにない、おかしな企画だ。 でも、目の付け所の面白さもあり、 期間限定で行った展示はある程度の人気を得て 小さなスペースだが、横浜の百貨店に店を構えるらしい。 その広告に藤谷が指名された。 ある程度の規模になるし、藤谷は歩にサポートを命じた。 仕事は仕事。私情は挟まず、歩は従った。
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